公演の概要
公演名 | ミュージカル座 野の花 |
日時 | 2020年8月19日(水) 18時30分開演 |
会場 | 中目黒キンケロ・シアター |
脚本・演出 音楽 (敬称略) | 脚本:ハマナカトオル 演出:中本吉成 音楽:久田菜美 |
出演 (敬称略) | リーザ【ドイツ人の少女】:大胡愛恵 ルイーゼ【ユダヤ人の少女】:清水彩花 おばあさん【年老いた現在のリーザ】:白木美貴子 イーダ【中学生の女の子】:石川古都 オットー【リーザの父】:伊藤俊彦 パウラ【リーザの母】:会川彩子 カール【リーザの夫】:小寺利光 ハンス【リーザの兄】:髙畑 岬 アルベルト【ルイーゼの父】:尾花宏行 モーリス【ルイーゼの夫】:柴田 塔 エヴァ【イーダの母】:三宅文子 ヘルガ【イーダの叔母】:佐藤礼菜 シュタイナー先生、タマラ【リーザの学校の先生】:原 章子 クララ【リーザの友達】:遠藤有華 インゲ【リーザの友達】:鈴木真央 子供の頃のエヴァ:前田 礼 子供の頃のヘルガ:長田 葵 男:高橋飛翔 |
上演時間(実際) | 第1幕 67分(休憩 15分)第2幕 63分 合計 145分 |
詳細は、公式サイトをご覧ください。
公演のおススメ度
おススメ度 | ・第二次世界大戦下のドイツにおける物語ですが、二人の少女の友情、家族の絆が細やかに描かれています。 ・ミュージカル座のストレート・プレイという珍しい公演ですが、カーテン・コールの歌唱には涙を禁じ得ませんでした。 |
初鑑賞での おススメ度 | ・テーマの背景に暗さはありますが、心温かになる物語です。 ・長すぎることもなく、物語も分かりやすいものですので、初鑑賞にもおススメです。 |
どんな人に おススメ? | ・演劇好きの方でしたら、どなたにもおススメします。 ・ミュージカル座ではなかなかない演劇であり、ミュージカルとは違った一面を観たい人も楽しめると思います。 |
ポイントごとの感想
演目 | ・戦争が背景にあるため、悲しさを感じる物語です。しかし、それを吹き飛ばすほどの人間の力を感じる世界を体感できました。 ・家族の歴史を通して、人間は生きる力を得られることを教えてくれました。 ・舞台中央に左右に開閉する扉を設けることにより、重層な物語世界を作られていました。 |
団体・ キャスト | ・リーザ役の大胡さんは、一見弱そうに見える中にある芯の強さをしっとりとした表現で魅せてくれました。 ・ルイーゼ役の清水さんは、弾けんばかりのエネルギーを発散したかと思えば、弱った中の気丈さも表現されており、魅了されました。 ・おばあさん役の白木さんの存在感、ストーリー・テラーぶりが見事で、物語の世界に引き込まれてしまいました。 ・リーザの父オットー役の伊藤さんと、ルイーゼの父アルベルト役の尾花さんの、パワフルなやり取りに元気をもらいました。 ・カール役の小寺さんの、内に何かを秘めたような存在に、興味を引かれました。 ・ハンス役の高畑さんは、妹思いの兄が変わってしまう様子を、うまく表現されていました。 ・キャストの皆さんのキャラが立っており、舞台の世界に入り込めました。 ・舞台音楽は久田さんの生演奏であり、美しい音色も楽しめました。 |
劇場 | ・小さな劇場であり。舞台上の世界がすぐそこにあるように感じました。 |
その他 | ・感染症対策で、全座席の周りに「コの字型」に透明の間仕切りが設置されています。一席ずつ空けての着席ではありませんが、飛沫が飛ばないように見事な工夫が施されています。このような工夫をしてくださったことに、感謝しております。 |
全体の感想
第二次世界大戦下のドイツにおける物語ですが、二人の少女の友情、家族の絆が細やかに描かれています。戦争が背景にあるため、悲しさを感じる物語です。しかし、それを吹き飛ばすほどの人間の力を感じる世界を体感できました。
リーザ役の大胡さんは、一見弱そうに見える中にある芯の強さをしっとりとした表現で魅せてくれました。
ルイーゼ役の清水さんは、弾けんばかりのエネルギーを発散したかと思えば、弱った中の気丈さも表現されており、魅了されました。
おばあさん役の白木さんの存在感、ストーリー・テラーぶりが見事で、物語の世界に引き込まれてしまいました。
小さな劇場での演劇ながら、舞台音楽は久田さんの生演奏であり、とても贅沢な時間を楽しめました。そして、カーテン・コールの歌唱には涙を禁じ得ませんでした。
心温かになる、とてもお勧めの公演です。