2020/8/5 新国立劇場「イヌビト ~犬人~」 ~演劇とダンスが融合した、見事な空間表現~

公演の概要

公演名新国立劇場 イヌビト ~犬人~
日時2020年8月5日(水) 19時開演
会場新国立劇場 中劇場
作・演出・
振付
(敬称略)
作・演出:長塚圭史
振付:近藤良平
出演
(敬称略)
近藤良平 首藤康之 長塚圭史 松たか子
入手杏奈 岩渕貞太 碓井菜央 大久保祥太郎 黒須育海
柴 一平 島地保武 中村 駿 西山友貴 浜田純平
上演時間(実際)83分(休憩なし)

詳細は、公式サイトをご覧ください。

公演のおススメ度

おススメ度4.5 out of 5 stars
・ご時世を反映した感染症の物語です。重いテーマですが、淡々とした軽いテンポで進みますので、お芝居の世界にはすんなりと入り込めます。
・お芝居だけでなくダンスの場面もあり、複合的な楽しさがあります。
初鑑賞での
おススメ度
3.5 out of 5 stars
・一人の登場人物の人生を一人の役者さんが演じ切るのではなく、舞台途中での役柄変化もありますので、見慣れている方の方が楽しめます。
・テーマが現実世界をリンクする面がありますが、お芝居として見た方がよいと思います。
どんな人に
おススメ?
・演劇好きな方だけでなく、子どもの皆さんも楽しめます。
・主役級の出演者の登場時間が長く、ファンの方は楽しいと思います。

ポイントごとの感想

演目・ご時世を反映した物語である分、作られるのは難しかったと思います。
・見えないもの、分からないものに対する人間の恐れを、お芝居を通して感じさせてくれました。
団体・
キャスト
・案内役/マツダタケコ役の松さんの、ストーリー・テラーぶりが見事でした。犬の鳴き声も担当されていますが、松さんとは分からないほど印象的でした。歌唱場面も部分的にあり、美しい歌声を堪能しました。
・タナカ役の首藤さんの、ひょうひょうとしたお芝居が魅力的でした。
・ツマコ役の島知さんの、大きな表現が楽しめます。
・カナタ役の西山さんの、控えめで無口な少年表現が、何ともいえない世界を作られており、目を引かれました。
・ジョシュモト役の長塚さんには、舞台の空気を一変させる存在感を感じました。
・ダンスは、大人数の空間配置が美しく、心に響くものがありました。
劇場・奥行きのある劇場で、お芝居とダンスが融合された公演を立体的に楽しめます。

全体の感想

ご時世を反映した感染症の物語です。重いテーマですが、淡々とした軽いテンポで進みますので、お芝居の世界にはすんなりと入り込めます。
見えないもの、分からないものに対する人間の恐れが表現されていますが、恐れるべきは感染症ではなく、人間ではないかとも感じました。
案内役/マツダタケコ役の松さんのストーリー・テラーぶりが見事でした。歌唱シーンでの美しい歌声も堪能しました。
演劇とダンスが融合されていますが、大きな舞台空間が見事に生かされていました。
難しいテーマながら、演劇とダンスで肩の力を抜いて鑑賞できる、お勧めの舞台です。

管理人 について

これまでに多くのジャンルの舞台を鑑賞し、気が付けば1,500公演を超え、多い年には250公演を鑑賞していました。現在では、演劇、ミュージカルから、オペラ、バレエ、そして、歌舞伎、文楽、能・狂言も鑑賞するようになりました。最近では、クラシック・コンサートにも興味を持ち、足を運び始めました。 研究や仕事の合間に舞台を鑑賞することにより、気分が一新され、より研究や仕事がはかどった気がします。時間を融通して劇場へ足を運ぶことにより、心豊かになりました。
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