2020/8/23 新国立劇場 演劇研修所第14期生 朗読劇+ダンス「オズマ隊長」 ~舞台上にあふれるパワー、見事な演劇表現が心に響く~

公演の概要

公演名新国立劇場 演劇研修所第14期生
朗読劇+ダンス「オズマ隊長」
日時2020年8月23日(日) 14時開演
会場新国立劇場 小劇場
原作
演出・振付
(敬称略)
原作:手塚治虫
演出:田中麻衣子(朗読劇)
演出・振付:スズキ拓朗(ダンス)
出演
(敬称略)
新国立劇場演劇研修所 第14期生
五十嵐遥佳 伊藤 麗 加部 茜 星 初音 前田夏実 渡邊清楓 今井公平 大西 遵 佐藤勇輝 田畑祐馬 仁木祥太郎 濵田千弥
(朗読劇)椎名一浩(11期生修了)
(ダンス)デシルバ安奈(7期生修了)
上演時間(実際)第1幕 40分(休憩 20分)第2幕 45分 合計 105分

詳細は、公式サイトをご覧ください。

公演のおススメ度

おススメ度4.5 out of 5 stars
・「オズマ隊長」の世界観を、朗読劇朗(第1幕)とダンス表現(第2幕)で見事に作り上げています。
・普通の演劇ではないですが、想像力を刺激され、物語に入り込むことができました。
初鑑賞での
おススメ度
4 out of 5 stars
・いわゆる演劇ではなく、朗読劇とダンスによる演劇表現ですので、舞台を見慣れている方の方が楽しめると思います。
どんな人に
おススメ?
・若手の役者さんのエネルギーを味わいたい方に、特におススメです。
・新国立演劇研修所に興味のある方にもおススメです。
・手塚治虫氏の作品、特に「オズマ隊長」ファンの方は、斬新な演出を楽しめると思います。

ポイントごとの感想

演目・こどもたちが世界平和を目指しパトロールする物語で、楽しみながら鑑賞することができました。
・短編の集まりですが、朗読劇、ダンス、映像表現など多様な演出がなされ、臨場感あふれる舞台が形作られていました。
団体・
キャスト
・朗読劇でありながら、躍動する少年少女たちが目の前に浮かんできました。
・ダンスでは、演者の皆さんが舞台上を所狭しと走り回り、とにかくパワフルでした。
・演じる皆さんは、ほぼ出ずっぱりで、あふれるパワーが伝わってきました。
・演劇「研修所」の公演ですが、正にプロの役者さんたちの公演です。
劇場・舞台がとても近く、舞台上との一体感を感じられます。

全体の感想

こどもたちが世界平和を目指しパトロールする物語が、朗読劇、ダンス、映像表現など多様な演出で紡ぎ出され、臨場感あふれる舞台が形作られていました。
いわゆる普通の演劇ではないですが、その分想像力を刺激され、躍動する少年少女たちが目の前に浮かんできました。
演者の皆さんが舞台上を所狭しと走り回り、あふれるパワーが伝わってきました。
演劇「研修所」の公演ですが、正にプロの役者さんたちの素晴らしい公演で、お勧めです。

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2020/8/21 ミュージカル座「野の花」 ~花房さん、山内さんが紡ぐ二人の少女の友情、白木さんと育む家族の絆~

公演の概要

公演名ミュージカル座 野の花
日時2020年8月21日(金) 18時30分開演
会場中目黒キンケロ・シアター
脚本・演出
音楽
(敬称略)
脚本:ハマナカトオル
演出:中本吉成
音楽:久田菜美
出演
(敬称略)
リーザ【ドイツ人の少女】:花房里枝(elfin’)
ルイーゼ【ユダヤ人の少女】:山内優花
おばあさん【年老いた現在のリーザ】:白木美貴子
イーダ【中学生の女の子】:中村茉稟
オットー【リーザの父】:伊藤俊彦
パウラ【リーザの母】:大原万由子
カール【リーザの夫】:小寺利光
ハンス【リーザの兄】:坂口湧久
アルベルト【ルイーゼの父】:砂山康之
モーリス【ルイーゼの夫】:伊藤龍介
エヴァ【イーダの母】:釜野真希
ヘルガ【イーダの叔母】:川上 茜
シュタイナー先生、タマラ【リーザの学校の先生】:富山真有
クララ【リーザの友達】:畠山はなの
インゲ【リーザの友達】:林田天使
子供の頃のエヴァ:前田 礼
子供の頃のヘルガ:谷 妃菜
男:高橋飛翔
上演時間(実際)第1幕 64分(休憩 16分)第2幕 62分 合計 142分

詳細は、公式サイトをご覧ください。

公演のおススメ度

おススメ度5 out of 5 stars
・第二次世界大戦下のドイツにおける物語ですが、二人の少女の友情、家族の絆が細やかに描かれています。
・ミュージカル座のストレート・プレイという珍しい公演ですが、カーテン・コールの歌唱には涙を禁じ得ませんでした。
初鑑賞での
おススメ度
5 out of 5 stars
・テーマの背景に暗さはありますが、心温かになる物語です。
・長すぎることもなく、物語も分かりやすいものですので、初鑑賞にもおススメです。
どんな人に
おススメ?
・演劇好きの方でしたら、どなたにもおススメします。
・ミュージカル座ではなかなかない演劇であり、ミュージカルとは違った一面を観たい人も楽しめると思います。

ポイントごとの感想

演目・戦争が背景にあるため、悲しさを感じる物語です。しかし、それを吹き飛ばすほどの人間の力を感じる世界を体感できました。
・家族の歴史を通して、人間は生きる力を得られることを教えてくれました。
・舞台中央に左右に開閉する扉を設けることにより、重層な物語世界を作られていました。
団体・
キャスト
・リーザ役の花房さんは、可憐そうに見えながら強さを併せ持った女性を見事に表現していました。
・ルイーゼ役の山内さんからは、傍若無人とも思えるほどの強さが伝わってきました。それなのに、ルイーゼには魅力を感じたのは不思議です。
・おばあさん役の白木さんの存在感、ストーリー・テラーぶりが見事で、物語の世界に引き込まれてしまいました。
・リーザの父オットー役の伊藤さんのパワフルさと、ルイーゼの父アルベルト役の砂山さんのゆったり感が、対照的でした。
・カール役の小寺さんの、内に何かを秘めたような存在に、興味を引かれました。
・ハンス役の坂口さんの、狂気表現が際立っていました。
・リーザの母パウラ役の大原さんの醸し出す雰囲気が、魅力的でした。
・キャストの皆さんのキャラが立っており、舞台の世界に入り込めました。
・舞台音楽は久田さんの生演奏であり、美しい音色も楽しめました。
劇場・小さな劇場であり。舞台上の世界がすぐそこにあるように感じました。
その他・感染症対策で、全座席の周りに「コの字型」に透明の間仕切りが設置されています。一席ずつ空けての着席ではありませんが、飛沫が飛ばないように見事な工夫が施されています。このような工夫をしてくださったことに、感謝しております。

全体の感想

第二次世界大戦下のドイツにおける物語ですが、二人の少女の友情、家族の絆が細やかに描かれています。戦争が背景にあるため、悲しさを感じる物語です。しかし、それを吹き飛ばすほどの人間の力を感じる世界を体感できました。
リーザ役の花房さんは、可憐そうに見えながら強さを併せ持った女性を見事に表現していました。
ルイーゼ役の山内さんからは、傍若無人とも思えるほどの強さが伝わってきました。それなのに、ルイーゼには魅力を感じたのは不思議です。
おばあさん役の白木さんの存在感、ストーリー・テラーぶりが見事で、物語の世界に引き込まれてしまいました。
小さな劇場での演劇ながら、舞台音楽は久田さんの生演奏であり、とても贅沢な時間を楽しめました。そして、カーテン・コールの歌唱には涙を禁じ得ませんでした。
心温かになる、とてもお勧めの公演です。

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2020/8/20 東宝「メイビー、ハッピー エンディング」 ~浦井さん、中川さん、坂元さんの歌声を堪能~

公演の概要

公演名東宝 メイビー、ハッピー エンディング
日時2020年8月20日(木) 18時30分開演
会場シアタークリエ
作・演出
(敬称略)
作:ウィル・アロンソン&ヒュー・パーク
翻訳・訳詞・演出:上田一豪
出演
(敬称略)
オリバー:浦井健治
クレア:中川翔子
ジェームズ:坂元健児
上演時間(実際) 107分(休憩なし)

詳細は、公式サイトをご覧ください。

公演のおススメ度

おススメ度4 out of 5 stars
・近未来のロボット模様が、美しい歌声で彩られています。
・3人で演じられているとは思えないほどの広がりがあります。
初鑑賞での
おススメ度
4 out of 5 stars
・しっとりした感情が描かれている物語で、大掛かりなセットを楽しむというより、日常世界を楽しむ物語です。
・合唱を味わうというより、出演者一人ひとりの歌声を楽しむ印象です。
どんな人に
おススメ?
・浦井さんは最初から、中川さんは途中から出ずっぱりですので、お二人のファンの方にはおススメです。
・坂元さんが何役も演じられており、表現の多様さも楽しめると思います。

ポイントごとの感想

演目・近未来のロボットが抱く感情を、丁寧に描かれています。ラストに切なさを感じました。
団体・
キャスト
・オリバー役の浦井さんの、ロボット感(?)ある表現が見事でした。甘い歌声も堪能しました。
・クレア役の中川さんの迫力には驚きました。歌い上げる声には、ずしりとした重みを感じました。
・ジェームズ役の坂元さんは、何役も見事に演じ分けられていました。じんわりと響いてくる声に魅了されました。
劇場・舞台との一体感を楽しめる劇場ですが、後方ですと少し遠く感じます。

全体の感想

近未来のロボット模様が、美しい歌声で彩られています。3人で演じられていますが、そうは思えないほどの広がりを感じました。
オリバー役の浦井さんの、ロボット感(?)ある表現と、甘い歌声も堪能しました。
クレア役の中川さんの迫力ある存在感、歌い上げる声のずしりとした重みが伝わってきました。
ジェームズ役の坂元さんは、何役も見事に演じ分けられており、じんわりと響いてくる声には魅了されました。
感情のひだにふれる、お勧めの公演です。

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2020/8/19 ミュージカル座「野の花」 ~大胡さん、清水さんが紡ぐ二人の少女の友情、白木さんと育む家族の絆~

公演の概要

公演名ミュージカル座 野の花
日時2020年8月19日(水) 18時30分開演
会場中目黒キンケロ・シアター
脚本・演出
音楽
(敬称略)
脚本:ハマナカトオル
演出:中本吉成
音楽:久田菜美
出演
(敬称略)
リーザ【ドイツ人の少女】:大胡愛恵
ルイーゼ【ユダヤ人の少女】:清水彩花
おばあさん【年老いた現在のリーザ】:白木美貴子
イーダ【中学生の女の子】:石川古都
オットー【リーザの父】:伊藤俊彦
パウラ【リーザの母】:会川彩子
カール【リーザの夫】:小寺利光
ハンス【リーザの兄】:髙畑 岬
アルベルト【ルイーゼの父】:尾花宏行
モーリス【ルイーゼの夫】:柴田 塔
エヴァ【イーダの母】:三宅文子
ヘルガ【イーダの叔母】:佐藤礼菜
シュタイナー先生、タマラ【リーザの学校の先生】:原 章子
クララ【リーザの友達】:遠藤有華
インゲ【リーザの友達】:鈴木真央
子供の頃のエヴァ:前田 礼
子供の頃のヘルガ:長田 葵
男:高橋飛翔
上演時間(実際)第1幕 67分(休憩 15分)第2幕 63分 合計 145分

詳細は、公式サイトをご覧ください。

公演のおススメ度

おススメ度5 out of 5 stars
・第二次世界大戦下のドイツにおける物語ですが、二人の少女の友情、家族の絆が細やかに描かれています。
・ミュージカル座のストレート・プレイという珍しい公演ですが、カーテン・コールの歌唱には涙を禁じ得ませんでした。
初鑑賞での
おススメ度
5 out of 5 stars
・テーマの背景に暗さはありますが、心温かになる物語です。
・長すぎることもなく、物語も分かりやすいものですので、初鑑賞にもおススメです。
どんな人に
おススメ?
・演劇好きの方でしたら、どなたにもおススメします。
・ミュージカル座ではなかなかない演劇であり、ミュージカルとは違った一面を観たい人も楽しめると思います。

ポイントごとの感想

演目・戦争が背景にあるため、悲しさを感じる物語です。しかし、それを吹き飛ばすほどの人間の力を感じる世界を体感できました。
・家族の歴史を通して、人間は生きる力を得られることを教えてくれました。
・舞台中央に左右に開閉する扉を設けることにより、重層な物語世界を作られていました。
団体・
キャスト
・リーザ役の大胡さんは、一見弱そうに見える中にある芯の強さをしっとりとした表現で魅せてくれました。
・ルイーゼ役の清水さんは、弾けんばかりのエネルギーを発散したかと思えば、弱った中の気丈さも表現されており、魅了されました。
・おばあさん役の白木さんの存在感、ストーリー・テラーぶりが見事で、物語の世界に引き込まれてしまいました。
・リーザの父オットー役の伊藤さんと、ルイーゼの父アルベルト役の尾花さんの、パワフルなやり取りに元気をもらいました。
・カール役の小寺さんの、内に何かを秘めたような存在に、興味を引かれました。
・ハンス役の高畑さんは、妹思いの兄が変わってしまう様子を、うまく表現されていました。
・キャストの皆さんのキャラが立っており、舞台の世界に入り込めました。
・舞台音楽は久田さんの生演奏であり、美しい音色も楽しめました。
劇場・小さな劇場であり。舞台上の世界がすぐそこにあるように感じました。
その他・感染症対策で、全座席の周りに「コの字型」に透明の間仕切りが設置されています。一席ずつ空けての着席ではありませんが、飛沫が飛ばないように見事な工夫が施されています。このような工夫をしてくださったことに、感謝しております。

全体の感想

第二次世界大戦下のドイツにおける物語ですが、二人の少女の友情、家族の絆が細やかに描かれています。戦争が背景にあるため、悲しさを感じる物語です。しかし、それを吹き飛ばすほどの人間の力を感じる世界を体感できました。
リーザ役の大胡さんは、一見弱そうに見える中にある芯の強さをしっとりとした表現で魅せてくれました。
ルイーゼ役の清水さんは、弾けんばかりのエネルギーを発散したかと思えば、弱った中の気丈さも表現されており、魅了されました。
おばあさん役の白木さんの存在感、ストーリー・テラーぶりが見事で、物語の世界に引き込まれてしまいました。
小さな劇場での演劇ながら、舞台音楽は久田さんの生演奏であり、とても贅沢な時間を楽しめました。そして、カーテン・コールの歌唱には涙を禁じ得ませんでした。
心温かになる、とてもお勧めの公演です。

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2020/8/18 芸劇ブランチコンサート 名曲リサイタル・サロン 第6回 辻彩奈(ヴァイオリン) ~ヴァイオリンの響きに魅了される~

公演の概要

公演名芸劇ブランチコンサート
名曲リサイタル・サロン 第6回「辻彩奈」
日時2020年8月18日(火) 11時開演
会場東京芸術劇場 コンサートホール
出演
(敬称略)
ヴァイオリン:辻彩奈
ピアノ:阪田知樹
ナビゲーター:加羽沢美濃
曲目J.S.バッハ:G線上のアリア
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第34番 変ロ長調 K.378
ブラームス:F.A.E.ソナタより スケルツォ
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 op.108
上演時間(実際)73分(休憩なし)

詳細は、公式サイトをご覧ください。

公演のおススメ度

おススメ度5 out of 5 stars
・ヴァイオリンとピアノの美しい響きを、ゆったりと堪能できます。
初鑑賞での
おススメ度
5 out of 5 stars
・クラシック音楽を豪華な劇場で手軽に楽しめます。
どんな人に
おススメ?
・クラシック音楽が好きな方でしたら、どなたにもおススメです。
・辻さんのファンの方はもちろん、ヴァイオリンの音色を楽しみたい方におススメです。
・阪田さんのファンの方、ピアノ演奏好きの方にもおススメです。

ポイントごとの感想

曲目・「G線上のアリア」の心地よさ、「ヴァイオリン・ソナタ 第34番」の軽やかなスキップしたくなるような旋律に、魅了されました。
・ブラームスの曲が2曲あり、ブラームスの年代ごとの変化を楽しめました。「スケルツォ」の荒々しさ、「ヴァイオリン・ソナタ 第3番」の洗練性、の対比を感じました。
団体・
キャスト
・辻さんのヴァイオリンの音色があまりにも美しく、魅了されました。
・阪田さんのピアノ演奏も見事で、軽やかさを感じました。
劇場・豪華で音の響きのよい劇場だと思います。
その他・ナビゲーターの加羽沢さんを交えてのトークから、お人柄が垣間見えました。

全体の感想

ヴァイオリンとピアノの美しい響きを、堪能できるコンサートでした。
「G線上のアリア」の心地よさ、「ヴァイオリン・ソナタ 第34番」の軽やかなスキップしたくなるような旋律に、魅了されました。
ブラームスの曲が2曲あり、ブラームスの年代ごとの変化を楽しめました。「スケルツォ」の荒々しさ、「ヴァイオリン・ソナタ 第3番」の洗練性、の対比を感じました。
演奏される、辻さんのヴァイオリンの音色があまりにも美しく、魅了されました。
また、阪田さんのピアノ演奏も見事で、軽やかさを感じました。
ゆったりとした時間を過ごせる、とてもお勧めの公演です。

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